尖圭コンジローマとは、陰茎を中心とした局部にできる鳥のトサカのような尖ったブツブツのことを指し、性感染症(STD)の一種です。
風邪などの病気と違って、普段の生活のなかではあまり馴染みがないと思いますが、主に性交渉をきっかけに感染する病気の一つで、ある意味誰でも感染する可能性がある病気です。
ただ、頭痛や腹痛など身体の不調時によくある異変とは違い、性器周辺の異変ということで、発症しても病院に相談しづらいといった問題があります。
陰茎周りにできたブツブツはどうしても恥ずかしいと感じ、そのまま様子見をしたくなるかと思いますが、もしウイルス性の感染症である尖圭コンジローマの場合は、放置することで様々な問題が発生します。
ここでは、尖圭コンジローマを発症する原因や症状、感染した場合の対処方法や治療についてご紹介していきます。
尖圭コンジローマは性感染症(STD)の一種。その原因と感染経路とは?
尖圭コンジローマは、百数十種類あると言われるヒトパピローマウイルス(HPV)が主に性器周辺など陰部に発症する性感染症で、男女関係なく感染します。
尖圭コンジローマの感染経路としては、性交渉による性器同士の擦れや粘膜の付着によるものですが、まれに身に覚えがない方でも発症する場合もあります。
性交渉の後まもなく感染しますが、何らかの症状が出るまでの潜伏期間は、およそ3週間から8ヶ月と潜伏期間が大変長いといった特徴があります。
パートナーの方に移したり、また反対に移されてしまうこともありますが、本人たちが気づかない間に感染の原因になってしまっている場合が多く見受けられます。
尖圭コンジローマの症状と自然治癒の可能性について。
尖圭コンジローマは、脂肪のかたまりであるブツブツが陰部にできるフォアダイスや真珠様陰茎小丘疹と見た目がよく似ているだけでなく、発症しても痛みなどの自覚症状がないところも共通しています。
そのため発見が遅れてしまったり、発見しても陰部にできたブツブツということでそのまま自然回復を待って様子見をしたり、放置してしまいがちです。
男性の場合は陰茎周りにできやすく、数ミリ程度の大きさでも目視で確認しやすいですが、女性の場合は大小陰唇あたりにブツブツが発症するため、気づきにくく発見が遅れる傾向があります。
まれに自然治癒する場合もありますが、放置期間が長くなってしまうとその分悪化したり、パートナーの方に移すリスクが高くなりますので早めに医療機関で受診するようにしましょう。
尖圭コンジローマや他の性感染症の疑いが出た場合の対処方法と治療について。
もし、陰茎周りを中心とした局部にブツブツやイボを発見したらそのまま放置せず、性感染症を扱う医療機関でまずは診察を受けるようにして下さい。
パートナーの方に対しても同様です。
医療機関の診断結果で尖圭コンジローマに発症していることが判明した場合は治療が必要です。
尖圭コンジローマの治療方法は以下のものがあります。
塗り薬
尖圭コンジローマが増殖されることを抑え、免疫を高める塗り薬(イミキモド)で治療する方法です。
使用方法としては、就寝前に患部に塗布し、起床後に石鹸と温水または水で洗い流すことを1日おきに繰り返し行います。
比較的軽度な方であれば数週間で回復が見込めますが、通院による治療と塗り薬の両方で治療していくケースが大半です。
冷凍凝固法
−196度の液体窒素を使ってウイルス性のイボを凍結させて壊す治療方法です。
超低温の液体窒素を綿棒などに染み込ませて患部に数秒塗布する治療を1〜2周間のペースで行っていきます。
症状にもよりますが一度で完治することはなく、基本的に数回は通院する必要があると考えておきましょう。
レーザーや電気メスによる焼灼
医療用のレーザーやメスを用いて患部を焼灼(病気の組織を焼く)する治療方法です。
こちらも冷凍凝固法と同じで、目視で確認できたブツブツを物理的に破壊していきます。
フォアダイスや真珠様陰茎小丘疹などとは違って、尖圭コンジローマはウイルス性の感染症であるため、病変がなくなってもウイルスが残っていれば再発する可能性もあります。
そのため目視で確認できなくなったとしても油断せず、担当医と相談しながら経過を見ていくことが大切です。
尖圭コンジローマなどの性感染症は予防対策と早期治療が大切です。
陰茎周りだけでなく、肛門などの局部にも発症する尖圭コンジローマは見た目の不快感だけでなく、ウイルス性のブツブツでパートナーの方にも影響を及ぼす感染症であることをまずは認識しておきましょう。
尖圭コンジローマや梅毒などの性感染症の予防対策としては、コンドームの着用が有効で、近年増加傾向にあるオーラルセックスを避けることも感染リスクの抑止につながります。
陰茎周りのブツブツは、生理現象で起こるフォアダイスのような無害のものもありますが、見た目で一般の方が判断するのは困難で、まれに専門医でも誤診されるケースがあるほどです。
早期発見、早期治療であるほど回復も早くなりますが、発見や治療が遅れるとウイルスが潜伏する範囲も拡がったり、症状が悪化する可能性も高まります。
少しでも異変を感じたら自己判断で済ませたりせずに、まずは専門の医療機関で診察を受けて、症状に問題がないか確認をして下さい。
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